ほッ…仏様!何してるの!?男神女神の合体♡【チベット仏教(密教)】

宗教画、絵画

※読み返していないので、変な言い回しあります!優しい目で読んでください。汗

こんにちは!前回の記事【この密集感…狂ってやがる!】曼荼羅はアート!まんだらって何?
でまんだらについて、調べていたら、
気になる仏画がでてきました。↓これです。
合体仏
引用
合体仏 アイキャッチ
何ですか?これ…
仏様が女の人を上にのせて、抱きあっている…?
愛の象徴なんでしょうか?
こんなふうな恰好の仏画が何枚もでてきて、
「どんな意味のある絵なのかなあ」
気になったので調べることにしました!

スポンサーリンク

 合体しているの…?

これはチベット密教の 歓喜仏、合体仏、和合仏と呼ばれるものらしいです。
【自身の妃である女尊との性的結合像】

驚くことに!!
性的結合の恍惚が悟りを開く行の一環なんだそうです!(え~!?)
日本の仏教や、他宗教観では性的欲望が悟りを妨げるので、欲望の統制を求める。
禁欲しなくちゃ!って感じなのに…。真逆だ…。

ヤブユム=父母化(ぶぼか)… 結合状態の2尊。チベット語。
チベット仏教の教義には、
ヤブコムと呼ばれる男女の合一を無上の宗教的な解脱とするのだ!
これを行の中にとり入れてる、実戦方法だとか…(ひえ~!まじか…)

日本の仏像は性別がないのに対し、
インド仏教に由来を持つ仏には性別がある
インドから直接伝えられたチベット密教なので、
チベットの仏像にも、男女の区別がしっかりある!
しかも合体しているなんて……。

カーラチャクラ & 明妃ヴィッシュヴァマー
カーラチャクラ & 明妃ヴィッシュヴァマー
☆重なっていて女尊の背中しか見えないが、男尊も後ろにいる。
これも立派な合体仏です。
☆男尊は手が24本。いろんな武器を手にしているが、2本の腕だけはしっかり妃の腰に。
☆合体しながら、足下では悪魔をちゃんと踏みつけにしている!

普段、この像、チベットで安置されているときは、一般の人には
見られないように腰に布をまとっているのだそう…!
修行を積んだレベル高い位置にならないと、
全てを見ることはできない仏像らしいです。
煩悩だらけの私なんかが見てすいません…ひ~ッ

ヤマーンタカ父母仏立像
ヤマーンタカ父母仏立
☆明妃の左足は男尊の腰に絡み付いてます!
正面からだとよくわかりませんが…
ヤマーンタカ父母仏立像 下から
↑下からのアングル
☆ぎゃ~!!本当の挿入なさっているう…。
引用

ヤマーンタカ父母仏立画
↑ヤマーンタカ父母仏画
・水牛の頭を持つ。死神を調伏する、金剛の恐ろしき者
・9つの顔、34本の手、16本の足を持ち煩悩を象徴する動物や悪魔を踏み潰す

こういう「合体型」の仏像を「父母仏(ぶもぶつ)」と呼ぶのは、
「父」が慈悲の、
「母」が空の智慧(般若)
のそれぞれ象徴であり、それが一体となることで、「悟り」の境地に至るという考え方からのよう。引用

スポンサーリンク

なぜ合体→悟りなの?

性的な結合は、最も高いレベルの成就を超越的な歓喜という形で体験できる。
サンスクリット(古代インド・アーリア語に属する言語)では、
サハジャ(倶生起…生まれると同時に生起する煩悩)と呼ばれ、
性的な恍惚は、その隠喩。

世界創造のエネルギーは性的なエネルギーの中に最も強力にある。
実際のパートナーと性的な結合をしながら瞑想し、
自分の体内にあるエネルギーを放出しないで、逆流させ内側へ向ける。
身、語、心が統合された光の存在へと変わる。
そこに到達する事が涅槃(ねはん…煩悩 (ぼんのう) の火を消して、知慧 (ちえ) の完成した悟りの境地)である。

↑禁欲の日本仏教に慣れている私たちには理解できない考え…!
なんか矛盾していない…?
煩悩って肉体や心の欲望じゃないですか!
性的な結合ってそれがないと成り立たなくないですか?
なのに性的結合→煩悩消える!!悟り!
っておかしいですよ…え?え?え?です…。

怖い顔の合体仏
↑なんだか怖いですよ~!泣

立像
↑立像
坐像
↑ 坐像

合体仏たち
↑よーく見ると小さく描かれている仏様も
合体しています!
☆右下はダーキニー立像かな?

黒のダーキニ―立像
↑黒のダーキニー立像引用
ダーキニー立像
・お怒りの神様
・かっと見開いた目が空中を見据える3眼
・左手で髑髏の器で血or脳みそを構える
・髑髏の冠、髑髏の首飾り
(5つのドクロの髪飾り。それぞれ、貪欲、ねたみ、愚かさ、幼稚、欲情を表す。)
・踏みつけているのは、煩悩や悪の象徴する人間
・聖者ナーローパの性的パートナーとして悟りを得るのに協力。

 

優しい神様

例えばターラー菩薩
・女尊。チベット語でドルマ。
インド名で「輪廻の海を渡るのを助ける女性」という意味。
・ターラー菩薩は二十一の化身。
・菩薩の涙からお生まれになったという慈悲あふれる表情の仏像
・白ターラーと緑ターラーが一般的
(ターラーには白、緑、黄、赤、青の5種類がある。
これは密教五仏の影響を受けたもので、もともとは白ターラーと緑ターラーといわれる。)
・天災・事故から守ってくれる女尊として人気がある。
白ターラー
↑白ターラー
・菩薩の右目の涙から生まれる
・目が七つ(第三の目おでこ、手のひら、足の裏、顔)
・七つの眼ですべてを見通し、慈愛の心で民衆を様々な災厄や苦しみから守る。
・右手のひらを外に向け、人間の願いを受ける。
緑ターラー
↑緑ターラー
・菩薩の左目の涙から生まれる
・足を半分崩している姿勢。自分が必要とされるところにすばやく移動するため

まとめ

合体→悟りのチベット仏像
これは世界の宗教の中でもかなり非常に珍しい存在だそうです。(良かったあ…)

この思想はちょっと共感、理解しがたいのですが
チベット仏画はとても芸術的造形美で私は大好きです!
もっと詳しくインド宗教のことも知りたくなってきました!
こうやって、宗教画のビジュアルが気に入ると、
興味のなかった宗教を知りたくなってきますね!良いことかな?

神様の絵を描きたいなあと思っているので、
また宗教画について調べたらまとめたいと思います!
それでは♡

スポンサーリンク

コメント

  1. tamago より:

    「変なの」とか言わないほうがいいですよ
    石を壁に投げると自分に跳ね返ってきますよね
    悪意があって石を投げたのではなくても、石を投げたという事実が自分に帰って来るんです

    • todorokiremi より:

      tamagoさんはじめまして。
      ごめんなさい汗
      合体仏をはじめて知って「変わってるなあ」と
      感じたので「変なの」と書きました。
      ちょっと乱暴な表現になってしまいましたね…
      直しておきますね!

      • Qu より:

        神様は2つの性を作って、子孫を増やす体型うぃ作ったのですから、両性は聖なるものですね。

        ーーーー

        男性と女性は鳥の両翼にたとえられる。鳥は片方の翼だけでは飛べない。 また、どちらかの翼が強くても、弱くてもその鳥はまっすぐに飛ぶことはできない。両方の翼が同じように健全であってこそ、鳥は高く飛翔することができるのである。人間も同じように、男女双方に平等の機会、権利、 人権が認められているときのみ有意義な生活ができ、文明が花開くのであ る。
        ーーー

        “The world of humanity is possessed of two wings: the male and the female. So long as these two wings are not equivalent in strength, the bird will not fly. Until womankind reaches the same degree as man, until she enjoys the same arena of activity, extraordinary attainment for humanity will not be realized; humanity cannot wing its way to heights of real attainment. When the two wings . . . become equivalent in strength, enjoying the same prerogatives, the flight of man will be exceedingly lofty and extraordinary.”

        Abdu’l-Bahá, Promulgation, p. 375.

  2. 通りがかりの六足尊 より:

    〈性的結合の恍惚が悟りを開く行の一環〉←出鱈目
    サンスクリット語で女性系名詞の智慧(jñāna)と男性系名詞の方便(upāya)の円満な成就の暗喩的表現は大乗仏教経典中から多く用いられ、それらがインド仏教の後期に入り無常瑜伽タントラが作成される時代になるとより直接的な表現の図像で表される様になっただけ。
    そもそも〈性的結合の恍惚が悟りを開く行の一環〉だったら、僧侶は戒律の中の「不邪婬戒」を守る事ができない。あるいは逆に世の中に。性行で「悟った人」(言い換えれば仏陀)で溢れかえるだろう。
    暗喩や比喩的な表現が誤読を招く事があるから、本来、密教は面授を重んじ師資相承でのみ伝えられる。
    チベットの歓喜仏も寺院では腰から下には布が掛けられ祀られている。
    wikipediaででも少し調べればわかる事を面白おかしい部分だけブログに書き、流布する事でチベット密教への誤解が広がり続けるのは悲しい事だ

    om mani peme hum

  3. yuuhitomako より:

    接して漏らさずということです
    矛盾はないでしょう

  4. 拝 透光 より:

    長年、出版社で編集者をして、今は、著述業をやっております。
    これだけのレベルの美しい画像を集め、見せてくださって有り難うございます。

    禅を初め日本仏教、さらにチベット仏教を含め、40年以上にわたり研究・実践してきた者として、轟さんの感性で、編集されまとめられた内容に、いろいろ感じさせていただき、発見もあり、有り難かったです。

    また、曼荼羅のコーナーでも、意外と全体を俯瞰して、画像と共に観る機会は以外と少なく、これも轟さんならではの切り口、まとめ方が、面白かったです。

    予備校のお話では、ミッションについて、多くの人に、とりわけ若い人たちに、知って欲しい内容だと思いました。親戚に、抽象画家がいて、以前、美術予備校で講師をやっていたこともあり、懐かしく拝読し、今の日本の教育の問題点をさらに深く認識しました。

    絵やイラストが、お仕事とのことですが、文章も書ける方と(失礼、編集をやっていたので)思われ、どんどん書かれるといいと思います。まずは、御礼まで──。

    • todorokiremi より:

      拝さんはじめまして。
      ご丁寧な感想をありがとうございます。
      ブログは昔書いたものをずっと放置した状態で
      片付いていない部屋のようでお恥ずかしいのですが、拝さんのコメントから楽しんで頂けたことが
      とてもよく伝わって、嬉しいです!
      拝さんに褒めて頂けて自信になりました。
      もう少し文章を書くことにも挑戦してみたいと思います。優しさ溢れるコメント、胸にしみました。
      ありがとうございました♡(^-^)

  5. りょう より:

    チベット(青海省)は遊牧の国であり子供の時からヤクや羊の性交渉を見ているので宗教でも性器出しは自然であり卑猥感はないのでしょう。

  6. りょう より:

    再送 仏教の教えから見ると、千年以上前に天台宗祖最澄と真言宗祖空海が喧嘩をしてそれ以来絶交していたのが数年前和解しましたがその原因の一つが経本を空海が貸さなかったからだと言われています。その経本が「大楽金剛不空眞實三摩耶経 別名般若波羅密多理趣経略して理趣経」で内容は「説一切法清浄句門。所謂妙適清浄句是菩薩位・・・愛縛清浄句是菩薩位・・・見清浄句是菩薩位・・・適悦清浄句是菩薩位 意味(男女交合の)妙適なる恍惚境も清浄なる菩薩の境地である・・・(男女の)触れ合いも清浄なる菩薩の境地である・・・(欲心をもって異性を)見ることもまた清浄なる菩薩の境地である。・・・(男女交合して)適悦なる快楽を味わうことも、また清浄なる菩薩の境地である。(金岡秀友訳)とあるように、本来性描写は隠すものではなかったようです。

  7. タニピー より:

    瞑想を習得しています
    仏門や宗教に全く関心と知識はありませんが、先日、般若心経を読み解くことができました
    その後に、此方のブログを拝見したので、宇宙や無限の叡智は私をどんどん先に進めてくれているそんな感じに思います
    性行為そのものが、秘め事とされている、日本人の既成概念は後つけのものですね

タイトルとURLをコピーしました